Toninho Horta
toninho hortaはリャウリャウとコロ坊のヒーローである。
好きなアルバムは、やっぱり、一枚目の「terra dos passaros」と二枚目のセルフタイトル「toninho horta」。
どちらのアルバムも、行った事は無いけれど、こんな雰囲気なのかな?というミナスの街並が思い浮かぶ。
繊細で複雑で豊潤で瑞々しい。色々な言葉で形容出来そうだけど、それが難しい音楽。
ブラジル音楽を少しかじった位の頃、aqui oh!を始めて聴いて、「これぞブラジル音楽だ!」と大変興奮したのを覚えている。ギターワーク、リズム感、メロディー、全てが新鮮な物に感じられた。そして、以降もこの曲を聴くと、その時の気持ちを同じ様に感じる事が出来る。
dianaやbeijo partidoの胸が掻き毟られるのような物悲しさの中にある優しい感じ、pat metheoyとlo borgesが参加したmanuel o audazやtoninhoがピアノを演ったsaguinの、天に昇る様なあの感じ。
Toninho Hortaの曲を言葉で表そうとすると、次から次へと言葉が溢れてくるのだけど、いくら溢れても足りない感覚がある。
まぁリャウリャウは無口なんだけど。
これは2018年12月、「晴れたら空に豆まいて」にて行われたtoninho horta古希お祝いパーティーのライブにて、本人より頂いたサイン。
「terra dos passaros」の方はどうやらリプロ盤で、toninho は訝しがりながらも、快くサインしてくれた。
確かによく見ると背の部分が「tonino」となっていたりする。。
通販で安くつかまされてしまった形になったけど、悪い事したな。
このライブでは自身の曲をはじめ、milton nascimento、lo borges、flavio venturiniなどのミナスの代表曲を2時間に渡って演っていた。もうお腹いっぱいの大満足。
個人的ハイライトはアンコールで演っていたmoon river。思わず感涙してしまった。
youtubeにtoninho 自身泣きながら演奏している動画があるのだけれど、本当に美しい。ギター一本でここまでの表現が出来るのだなぁと思う。
五月病対策
ゴールデンウィークが終わり、はや10日が経つ。
先日も記した通り、ゴールデンウィーク中は様々なレコードを買った。
しかし、それでもまだ飽き足りず、最終日の夜に4枚ほどレコードやCDをネット通販にて購入した。
追いレコードである。
正確に言えば、飽き足りない訳ではない。
まぁ、もっと沢山のレコードが欲しいのではあるが、今回の目的は、五月病対策という所にある。
8連休した後、魔の8連勤が待ち構えていたリャウリャウは、何の対策も講じなければ、間違いなく、やられる、と思ったのである。
そこで、届いたのがこちらの品々と簡単な感想。
・tribo massahi
オリジナル盤は激レアという事もあり、申し分ない内容だった。混沌としたブラジリアンサイケ、また土着的なアフロの中に都会からやってきたポップさが何の違和感なく混ざっている。
・william devaughn
curtis mayfieldの影響を所に感じられる。marvin gayeのような所謂ソウルのセクシーさないが、ソフトで敬虔で延々と続いて欲しい心地良さがある。
・aquarius
ひたすらにコーラスワークが美しかった。
当時最新の16トラックレコーダーとブラジル音楽。テクノロジーと伝統の融合を試みたraymundo bittencourtの快作。
・edson frederico
賑やかで楽しいアルバム。タンバトリオが全面参加している事もあり、コーラスワークもグルーヴ感も全てにおいてツボを押さえている。千枚限定の赤盤。
丁度、配送の関係で2日に1度の程のペースで届いたから、仕事が嫌でも、毎日楽しみに帰る事ができた。
こうゆう訳でリャウリャウは五月病を何とか乗り切れたのだった。
引力
レコード屋に足繁く通っていると、魔法の様な瞬間に出くわす事が、ごく稀にある。
例えば愛すべきleroy hutson『Love Oh Love』とmarlena shaw『Who Is This Bitch, Anyway?』のレコードとの出会いはこんな感じだった。
「今日はこの2枚を買うぞ!」と思い立ち、リャウリャウとコロ坊は新宿へ出かけた。
ディスクユニオンレアグルーヴ館をはじめ、目星そうなレコード屋を3、4軒と見て回るも手応えが感じられなかった。
歩き疲れて、半ば諦めた気持ちだったが、「ここも侮ることなかれ」と、リャウリャウはコロ坊を引き連れて、あまり寄り付くことのない紀伊国屋の隣のビルの中にあった旧中古センターに立ち寄った。
店に入ると、ちょうど現在の紀伊国屋8階へのリニューアル移動をする為、仮設店舗の様に営業している所だった。
数えられる程の段ボールが簡易的に並べられ、
いよいよ今日の収穫は無しか…と考えながら一箱、また一箱と箱を漁っていた。
何箱か漁った所で、一枚、また一枚と探し求めていたleroy hutsonとmarlena shawのレコードが出て来た。
リャウリャウとコロ坊は目を丸くして驚いた。
普段はあまり寄り付かないこの店に、2枚のレコードが、我々を引き寄せているかのようだった。
以降、リャウリャウはこのエピソードを、さも自分の手柄であるかの様に脚色し、コロ坊に延々と聞かせ続けるのであった。
しかしまぁ、そんな事はさて置いて、こうゆう偶然があるから、なるべく多くのレコード屋を隈なく探し回りたい気持ちになって、それが中毒になる。
金が続かない訳である。
・追記
後になってこの『Love Oh Love』にはleroy hutson本人から直筆のサインされる運命にあるのであった。
めでたし、めでたし。
黄金週間が終わるの巻
本日より平成最後・令和初の超大型連休から、一足早く世知辛い現実世界へ引き戻された。
お盆や年末年始の連休になると、リャウリャウとコロ坊は青春18切符や夜行バスなどを使って過酷な貧乏旅行に出かけるのだが、今回は見送り。
入り用が多かった上、ここぞとばかりに高騰する旅費を捻出できず、泣く泣く断念。
しかしリャウリャウもコロ坊も家でクサクサしているのは性に合わない。
財布と相談に相談を重ね、何となく後ろめたい気持ちで、そろそろと、引き寄せられる様にレコード屋に繰り出すのであった。
新宿、渋谷、御茶ノ水、町田とディスクユニオンで行われた主なブラジルレコードセールには大体足を運んだ。
これらは額に汗をかきながら、目を皿の様にして、「これは!」と思える一枚が出てきたら、またまた財布と強引な相談をして集めた品々。上段左から
filo/nana.nelson angelo.novelli/olivia hime
sambacana/antonio adolfo/johnny alf
joyce/egberto gismonti/rosa passos/djavan/706
枚数が多いから細かいレビューはまたの機会として、こんな名盤がこの値段!?と言うものを発掘でき、平均三千円ちょっとの我ながら良い買い物ができた思う。
ぶった切る様だけど、そろそろ寝る時間だから今日の所はここまで。
ブログタイトル「日曜日の喫茶ドミンゴ」の由来
物を書くという行為は、悪文であれ消化する感覚に似ている。とはリャウリャウがブログをはじめて感じた事である。
開設をして直ぐに3回も書くなんて、よっぽどの糞詰まりだったのだろう…
さて、今回はブログタイトル「日曜日の喫茶ドミンゴ」の由来について記そうと思う。
まず「ドミンゴ」はcaetano velosoとgal costaの1967年作「domingo」から拝借した。
※1982年再発盤
このアルバムはリャウリャウとコロ坊の一番のお気に入りアルバムである。
必要最低限の音数は、これ以上でも以下でも無い緊張感を生み、カエターノとガルの歌声は微熱に浮かされたような陶酔を覚える。
明日からの事を考えると憂鬱なのに、まだ休日として心地の良い「ドミンゴ=日曜日」というタイトルにふさわしいアルバムである。
このレコードに針を落とすと、何気ない見慣れた部屋が急にフランスかどこかのモノクロ映画のような鋭いカットにガラッと変わる。
内弁慶のリャウリャウとコロコロしたコロ坊は不相応にも自分達をカエターノとガルに重ね合わせ、「domingo」のような恍惚とした空間を作りたいという気持ちを、ふつふつと募らせていた。
レコード屋を冷やかした後に骨休めする、昔ながらの純喫茶で、煙草を吸いながら頼んだコーヒーを飲んでいると、ふっとドミンゴが頭の中に流れて来る事ある。
この空間を「喫茶ドミンゴ」と名付け、壁一面に大好きなレコードを沢山飾ってdomingoを流したいと思うのである。
……。
こんな取り留めのない雑感が「日曜日の喫茶ドミンゴ」に由来しているのであった。
登場人物紹介の巻
ブログを書くにあたり、それを書く者がどの様な人間であるかを記して置いた方が良い気がする。
人のブログはあまり読まないけれど、例えば音楽を聴いたり、映画を観たり、本や漫画を読んだりして、その内容が良いと、それを作る人物がどの様な人物なのか気になってWikipediaなんかで調べたりする。
そして作品以上に、作者に興味を持ちのめり込む事がしばしばである。
しかし控え目に見ても、このブログが立派になり、個人の魅力がそれに伴うとは到底思えない。でもまぁそんな理由から本日は登場人物の紹介です。
筆者リャウリャウ。
※イメージ図
1992年生まれ。男。神奈川出身。特技はギター。性格は内弁慶。
相方コロ坊。
※イメージ図
1994年生まれ。女。東京出身。特技はお絵かき。コロ坊の名の通り、コロコロしている。
神奈川県にある中途半端な町のボロアパートで2人で暮らしており、お互い小さな会社の下っ端としてコキを使われる事で生計を立てている。
趣味は殆ど共通しており、音楽鑑賞、映画鑑賞、読書、喫茶店巡り、旅行などなど。
また収集癖があり、レコードをはじめ、喫茶店のマッチ、旅先で買ったキーホルダーやご当地飲料(ビールやサイダー)のラベルで部屋がごった返している。
部屋の写真を載せれば雰囲気が伝わるだろうか…?
ざっと自己紹介というよりも今後ブログに書く様なテーマになってしまったけど、あしからず。
それではまた、次回。